マッチングアプリ

パパ活アプリでマッチした女性が白ロム詐欺にあった話

マッチングアプリで「白ロム詐欺」という詐欺が流行っているようです。自分がパパ活アプリでマッチした女性が騙されてしまいました。被害総額は約30万円で、大学生の彼女にとって支払いはキツイものでした。本記事では「白ロム詐欺」がどんな詐欺かとその手口について紹介します。

1. 女性について

マッチングアプリでマッチした女性です。20歳の一人暮らしの女子大生。インスタグラムが三度の飯よりも好き。仮にここではハルと呼びます。筆者とは2回お茶した程度の関係。ある日、詐欺に遭ったから相談に乗って欲しいとLINEが来て3回目のお茶をすることに。

2. 白ロム詐欺とは

2-1. 白ロムとは

まず白ロムについて説明します。白ロムとはSIMカードが入っていないスマートフォンやガラケーのことを指します。SIMカードとは電話番号などの契約情報が記録されている1cm x 1cmくらいのカードのことで、キャリアショップで購入したスマートフォンなどには必ず刺さってます。このSIMカードが抜かれた状態の端末を「白ロム」と呼びます。

2-2. 白ロム詐欺とは

別名「携帯電話買取搾取詐欺」と言います。被害者に携帯ショップでスマートフォンの契約をさせた上で白ロムを騙し取る詐欺のことです。加害者は何らかの方法で白ロムを搾取し、転売して利益を得ます。加害者はなるべく高額な白ロムを搾取します。たとえばiPhone12 Proは2021年2月現在では10~12万円で買取されているので、この詐欺はうまくいけばかなりの利益になります。
そしてこの詐欺の厄介なところは被害にあっても対処方法がないのです。後に説明しますが、警察や弁護士は相手にしてくれません。

3. ハルが受けた詐欺

ハルが受けた詐欺について時系列的に説明します。

パパ活で加害者とマッチ

興味本位でパパ活アプリを始めたハルは、ある日40歳のイケメン男性からいいねが来てマッチしてみる。その男性はパパ活アプリでは珍しく、全く下心を出さずにしっかりとメッセージがやり取りできる人だった。LINEも交換し、当たり障りのないメッセージを5日間ほど続けていた。
ある日、お茶1(パパ活の隠語で1時間程度のお茶で1万円のお手当)を支払うから一緒にカフェでも行きませんか?と誘われる。イケメンでお金も貰えるならということでハルはその男性と会うことにする。

加害者との出会い

上野駅で加害者と待ち合わせ。加害者の第一印象は「長身ですごくかっこいい、しかし40歳には見えず20代半ばに見える」とのこと。しかしここで相手の年齢のことは気にせず一緒にカフェに向かう。
カフェではかなり会話が弾んだとのこと。基本的にハルが話し役で加害者は聞き役だったが、加害者は話を丁寧に聞いてくれたり会話を盛り上げてくれてとても優しい印象だった。また大学の講義がリモートで人恋しい悩みや、インスタグラムでフォロワーを増やす方法などの相談を親身に聞いてくれた。ふと会話中に年齢のことを聞いたら、実は40歳というのは嘘で26歳だという。パパ活アプリでは年齢が若いとマッチしないからあえて詐称していると言われた。この時点で身分証を偽造してアプリに登録しており怪しいのだが、ハルは加害者が優しいので気にもとめなかった。
会話が弾んだところで、加害者からちょっと仕事を手伝ってくれない?と相談をされる。ここから詐欺に巻き込まれるのだがハルはまだ気づかなかった。

詐欺の被害に

加害者に、スマートフォンを購入する仕事を手伝ってくれたらお小遣いをあげると言われる。スマートフォンをドコモショップで購入してくれたら、スマートフォンの代金とスマートフォン1台につき2万円を支払うとのこと。割の良いバイトでしょと言われハルは快諾、そのまま一緒にドコモショップに向かってしまう。
ドコモショップにつくと大きなリュックサックを背負った若い女性と合流。加害者いわく仕事の部下。これからは女性の言うことに従ってほしいと言われる。ハルは女性の言う通りにスマートフォンを2台契約してしまう。
契約が終わって戻ると加害者の姿が見当たらず。女性に聞いてみると急遽別の仕事が入ったので帰ったと。そしてこれから手続きをするので一緒に上野駅に来てほしいと言われる。この時点でハルは何かちょっとおかしいと感じる。
上野駅につくと、端末の設定をするのでスマートフォンを私に預けてほしいと言われ、預ける。スマートフォンを2台渡すと女性はトイレに入ってしまう。トイレから出てくると女性は手にSIMカードしかもっておらず。女性はこれで手続きは終わりといいハルにSIMカードだけ渡す。報酬の話は後で彼(加害者)から連絡があるので今日の仕事はこれでおしまいと言われ、女性はそそくさと帰ってしまった。

被害に気づく

家に帰ったハルは何かおかしいなと思いLINEを開いて加害者に連絡しようとすると、加害者のアカウントが消えている消えてることに気づく。急いでパパ活アプリを開くとそちらもアカウントが退会済みになっている。ここでハルは詐欺にあったことに気づく。ハルはお手当も報酬も受け取っておらず、残ったのはスマートフォンの残債30万円だけだった。

4. 白ロム詐欺にあったらどうするか?

まず、被害にあったお金は帰ってくることはありません。この詐欺は警察も弁護士も相手にしてくれません。なぜか?
結論から言うと、今回の詐欺はハルも加害者になっているからです。スマートフォンの契約者本人が、使用するつもりもなく代金も支払う意志もなく契約し他人に譲渡した場合は、「携帯電話不正取引防止法」にひっかかり、スマートフォンを携帯電話会社から搾取したという詐欺罪になってしまうからです。またスマートフォンを搾取された被害者は自分の意思で端末を加害者に渡しており、さらに報酬などの契約は書面として証拠が残ってないので警察や弁護士はどうしようもありません。白ロム詐欺は被害者が加害者になるという点で実によく考えられた詐欺です。
もし被害にあった場合は、速やかに携帯会社に詐欺にあった旨を連絡し携帯回線の契約を解除しましょう。そして被害にあった経緯を書面に記録し消費者生活相談センターに相談してみましょう。

5. 終わりに

筆者は正直にいって、なんでこんな簡単な詐欺に引っかかってしまうんだろうと思いました。しかし社会経験がない学生は簡単に騙されてしまうのかもしれません。ハルは親からちゃんと仕送りをもらっている裕福な女性でしたが、コロナで金銭的に困っている女性はついつい話に乗ってしまうのかもしれません。パパ活女子がこのブログを読んでいるとは思えませんが、明らかにうまい話には注意しましょう。

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